The Art of Readable Code

The Art of Readable Code (Theory in Practice)

The Art of Readable Code (Theory in Practice)

ソースコードは機械が読むものにあらず,人が読むものだ.

The key idea in this book is that code should be easy to understand. Specifically, your goal should be to minimize the time it takes someone else to understand your code.

PEP 8 -- Style Guide for Python Code にもこれに通じることが書いてある.

Code is read much more often than it is written.

この事実というのは,けっこう軽視されている.動けばいいというコードの多いこと.

読みやすいコードを書くべきというのは,プログラミングパラダイムのひとつと思うのだ.かつてはコンピュータの思考をトレースできる人が優れてで,人間の言葉は要らなかった.

高級言語の発明から始まり,構造化プログラミング,オブジェクト指向と人間が理解しやすいようにプログラミングというのは進化してきた.

だから,コードが読みやすくあるべきというのは自然な発想で,そういうことが盛んに言われ始めているというのはパラダイム・シフトだと思う.

次登場するべきプログラミング言語は,読みやすさを強制する言語ではなかろうか.Pythonは優秀だけれども,コーディングガイドが必要な点で,まだ足りない.C++が良くない点は,オブジェクト指向を強制しないことだ.構造体やサブルーチンとしての関数が残っているというのがよろしくない.


で,本書は読みやすいコードとは何かとそれを書くための方法論が述べられている.

要するに読む人の気持ちを考えましょうということだ.

どういう書き方がされていると読む人が混乱するか.逆に,どう書かれて入れば読む人は混乱せずに済むのか.これらが具体的に,整理されて書かれており,参考になった.

コードを書く人には全員に読ませたいと思う良書であった.