補足)プログラミングの低レベルと高レベル

何気なく書いた記事に思いの他ブックマークがついて驚いた。誰しも同じようなことを考えているらしい。

fj.hatenablog.jp

後から読み返すと補足が要りそうな箇所があったので補足する。

1. Cプログラマに恨みはない

私は別にCプログラマにネチネチといじめられた経験はない。特に恨みはありません。低レベルなプログラマには超絶技能を持ったウィザードがいる。コードは汚いかもしれないが、そういう人もデバッグ能力はすごいです。ハッカーワナビーなので私はそういう人のことは尊敬しています。

ただCのコードあるいはアセンブリ言語のコードは属人化しがちで、参入障壁が高い。これはどうにかならんもんかと思っている。

メインフレームのOSの保守をしているおじさんも当然世の中にはいる。こんなの完全に職人技の世界で彼らにしかできない。彼らの仕事は非常に希少価値が高い。私の仕事なんて世の中的には多分ほとんど価値がなくて、私は古いコードの保守をしている人に養ってもらっている身分だ。おじさんたちは遠からず定年でいなくなるわけで、20XX問題になるのか分からないがかなり困ったことになる。その頃にはメインフレームなんて要らなくなるかもしれないが、*1それはそれで困ったことになる企業もある。

ゴリゴリの低レベルプログラマの能力は希少価値は高いが、彼らの仕事はやっぱり非効率に思える。私が知っているような新しい手法を彼らが使いこなせたら、彼らの仕事の価値はもっと上がるのにと思っています。そしたら私にもおこぼれがあるかなと。

2. COBOL開発のことを馬鹿にしていない

コボラーも厄介だろうとよく知らないのに書いてしまいましたが、決して馬鹿にした意図はないです。理由は上記と同じです。古いコードの中身を分かっている人の仕事は希少価値が高いです。

プログラマの仕事の価値を「能力の希少価値×ソフトウェアの価値」で考えたら、私のような中間層の仕事の価値が最も怪しいかもしれません。完全に属人化した極めて希少価値の高い仕事でもないですし、低レベルの細かいことは分からないけど動いて価値を提供するような種類のソフトウェアを大量に作るわけでもないです。

やらないしできないけど、社会的に重要なコードをグチャグチャに難読化させて、属人化させたら、絶対に食いっぱぐれなくなるかもしれません。

3. 悲壮感は持っていない

悲壮感のあるtweetを引用してしまった。しかし、私は参入障壁が高いコードや非効率にイライラすることはあるが、悲壮感を感じたりはしていない。

正しいかは知らないが、もっと仕事の価値を高める方法を知っているつもりで、どうにかできないものかと思っているだけです。

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*1:多分そうはならない。『マトリックス』の時代になってもメインフレームはある。