Visual Studio Codeがオープンソース化

最近使っているテキストエディタVisual Studio Code (VSCode) がOSS化されまして、注目しています。

Linux is a cancer

とかつては公言したMicrosoftが今やOSSを積極的に公開する時代です。

このように企業がOSSを公開するのがトレンドになっていますが、なにがうれしいのしょうか?今回はVSCodeについて推測してみたいと思う。

VSCodeについては、もしかしたら最初からOSSにすることを狙っていたかもしれないです。Node.js等のOSS技術を利用してLinuxでも動かせるようにできています。

OSS化することの利点は、

  • 注目が集まるので使ってもらえる
  • 外部のリソースを期待できる

の2つでしょう。

OSS化すると使ってもらえる可能性が高くなります。ソフトウェアは使ってもらうことが最重要です。使ってもらうと価値が高まります。前から無償で配布され注目を集めていたVSCodeですが、OSS化されたことによってさらに注目が集まったのではないでしょうか?OSSが正義と考えている人は多いです。特にエディタはプログラマの道具であるので、OSSかどうかというのは重要な意味を持っています。

もちろんOSSだから使ってもらえるなんてことはないです。ソースコードを公開していなくとも十分魅力あるものでないと、OSSとして注目されない。もっというと有償で販売できる以上のクオリティがなければ、OSS化しても注目されないです。良いものをオープンソースにしたら、ますます注目されるというだけのことです。

それで利益になるのかという疑問はありますが、使ってもらえなかったらソフトウェアとしては死んでいく。VSCodeを使ってもらえれば、Visual Studioファミリー全体の価値も高まっていくのです。

他の人がパッチを投げてくれる可能性があるということもOSSのメリットです。これにどこまで期待していいのかは私も分からないですが、実際Pull requestsが飛んで来ています。

OSS化したとしても、その持ち主が開発を続けなければ良くはなりません。コミュニティが勝手にソフトウェアを良くしていってくれるなんてのは幻想です。

しかし、OSSはユーザーとディベロッパーの境を曖昧にします。ソフトウェアというのはユーザーが使うことも実は開発プロセスの中の一つです。ユーザーは使うだけで開発に貢献しています。OSSだとこれが明になります。ユーザーも開発にゆるく関わっていることが見えるようになります。ユーザーが何を求めているのか分からないというのは開発者の永遠の悩みかもしれませんが、OSSは一つの解決方法です。

よく互いに依存し合ったソフトウェア群をエコシステムと言ったりしますが、OSSというのは開発過程の中でユーザーとディベロッパーのエコシステムを作ろうという取り組みだと思っています。

闘うプログラマー[新装版]

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